「娘をいい学校に入れたい」
という私のエゴが
苦しみの原因だった
長女、次女と二年続けて中学受験を経験したお母さん。
その経験から自分が満足する結果でなくても、
娘の努力を評価する大切さに気づいた体験を紹介します。
神埼 凛子さん(仮名・東京都)
長女:みささん(仮名・14才) 次女:あこさん(仮名・13才)
テストの点数で一喜一憂する毎日
今から三年前のことです。長女(当時六年生)の通っていた塾では、毎日がテストの連続でした。そのときの私は、今日良い点をとって大喜びしたと思ったら次の日には点数が悪くてガックリする一喜一憂の毎日で、常にイライラしていました。
さらに十月になると、その長女が学校の男の子に突き飛ばされて、両腕を骨折してしまったのです。これでは教科書も鉛筆も持てません。
それまでは「いい学校にさえ入れば幸せになれる」と固く信じて、娘に勉強をさせていましたが、両手首を抱えて学校や塾へ通う娘の後ろ姿を見たとき、自分に対して、「何かがちがうんじゃないかしら」と疑問を持ちました。
結局、第一志望校には落ちてしまいました。
成績が上がったことが大きな悩みに
次女の受験のときは、一緒に塾に通っていた友だちが、娘の成績があがって一つ上のクラスになったとたん、娘と口を聞いてくれなくなったことがありました。
どうやらその子のお母さんが、次女となにかにつけて比べるので、次女にあたっているようなのです。
私は戸惑いました。そこで、以前から幸福の科学の会員だった友人に相談すると、「あなたが、そのお母さんにどれだけ愛を与えられるか試されているのよ」とアドバイスしてくれたのです。
今までそんなことを考えたこともなかっただけに驚きましたが、まず「その人の幸せのために自分ができることをしよう」という気持ちで、そのお母さんに「頑張ってください」と励ましの言葉をかけ、受験参考書をお渡ししました。
するとそれまでさんざん私のことを悪く言っていたその方が、なんと「ありがとうございます」とさわやかに受けとってくれたのです。
私もすごくうれしくなって、わだかまりも消え、娘さんの合格を心から祈れるようになりました。
無神論者だった私は、この体験を機に幸福の科学の教えを学ぶ素晴らしさを知って、「三帰誓願」をし、会員になりました。
「入れていただける学校に入ろう」
長女の受験のときには、「どんなことをしてでも合格させたい」という気持ちだったのですが、幸福の科学の教えを学ぶことによって、次女のときには、「受かったところが、その子にふさわしい学校なんだ」「入れていただけるところに入ろう」と、心境がまったく変わってしまいました。
それまでも娘に、健康に気づかったり、やさしい言葉をかけていました。それも、やさしくすれば子供が頑張って点数を上げてくれるのではないか、という私のエゴやプライドを満足させるためだったのです。
今は、目先の結果だけを求めるのではなく、努力の過程を通して、子供自身が豊かで素晴らしい心を創っていくこと、その子供とのふれあいのなかで私自身も成長していくことこそ大事なんだと感じています。