長男の生活習慣が改善された!

 

「子どもに手をかけるのは、親の自己満足にすぎない」と思っていた

お母さんが、心を込めた子育てを実践したことで、

子どもの生活習慣が目に見えて変わった!

 

吉川真紀子さん(仮名・青森県) 夏輝くん(仮名・小3)

 



 

どうして平気なの!?

「また、散らかったままじゃない!」

 

長男の夏輝が2年生の頃です。

 

片付けが下手で、何度言っても机周りが散らかったままでした。そのせいで、いつも「あれがない。これがない」と、私や3才の次男まで巻き込んで大騒ぎになっていたのです。

 

宿題をやらずに、先生に叱られても「また、忘れちゃった」と、悪気のない顔で言う夏輝。何度叱られても、誰に叱られても平気な様子です。 

 

私は、とうとう長男の担任からも生活習慣が身についていないと注意されてしまいました。叱られて平気でいる夏輝も心配で「どうしたものか」と悩むばかりでした。

 

考え方の違いにカルチャーショックを受ける

そんなある日のこと、家族で信仰している「幸福の科学」のママ友たちと話をしていると、子どもの勉強の環境づくりが話題にあがりました。塾通いの準備のこと、親がすべき支援のこと……。

 

ママたちの熱心さが、私にはしっくり受け止められず、カルチャーショックを感じました。

 

「どうして、そんなこと真剣に話してるの? そこまで親が関わる必要なんかないのに……」                                          

 

これまで私は、「最低限のしつけさえ身に付けさせて、伸び伸びとさせてあげれば、子どもは元気に育っていく」と思っていました。ましてや子どもの勉強の環境を整えるために親がどうすべきかなど考えたこともありません。それどころか、「子どもの細かなことまで手をかけるのは、ヒマだからできることで親の自己満足にすぎない」とさえ思っていたのです。

 

夏輝の生活習慣が身につかないこととも重なり、この日から「なぜ私は、子どもに手をかけることに抵抗を感じるのだろう」という疑問が頭から離れなくなりました。

 

私の子育ては“放任”だった

ある日、ふと、私が子どもの頃に母が言っていた「子どもにかまってあげられる時間がある人はいいわね」という言葉が頭に浮かびました。

 

そして、子育てに専念できる専業主婦の自分を後ろめたく感じる気持ちに気づいたのです。

 

家は農家で、私は4人きょうだいの長女、祖父母も同居の大家族でした。母は仕事と家族の世話で、いつも忙しく働いていました。母に代わり、私の面倒を見てくれた祖母には、今でも感謝していますが、私には(もっと母と一緒にいたい、手をかけてもらいたい)という気持ちがあったのです。

 

母がつけていた私の赤ちゃん日記に、「雨の日は、真紀子と過ごせてうれしい」と書かれていたことも思い出しました。

 

(お母さんだって、子どもにもっと手をかけたかっただろうに……。でもできなかったんだ。きっと、寂しかったのかもしれないな――)

 

幼い自分と、母の思いを素直に受け入れることができると、不思議に気持ちがすっきりしました。

 

(今の私が、母とは違う、専業主婦でいられるありがたい環境なのだということを、素直に受け入れればいいんだ……)

 

そう思い直し、もう一度これまでの子育てを振り返ってみました。

 

すると、夏輝が小学校に上がった頃、「ママ、一緒に本を読みたい」と言って来ても、私は「そんなことより宿題は終わったの!」と突き放し、「これ見て」と駆け寄って来たときも、「あとでね」と聞き流していたのを思い出しました。

 

そのうえ、子どもが喜ぶことはしてあげずに「あれが出しっぱなし。これもしまえてない」と、一方的な要求ばかりでした。主人にも「感情的に叱っているよ」とたしなめられ、子どもへのフォローも主人がしてくれていたのです。

 

私は子どもたちが大好きです。でも、本当に子どものための子育てであったかというと、疑問も感じました。それは、生活習慣がなかなか身に付かない夏輝を見ればわかります。――ショックでした。

 

私は仕事に家事に多忙な母を見て育ったためか、子どもに手をかけてあげることが、まるでいけないかのような、自虐的な思いを持っていたのだと気づきました。

 

幸福の科学では「自虐的精神とは、自ら不幸を呼び込んでいく傾向性である」と学んでいます。

 

私は改めて、親としての責任を感じ、子どもたちに申し訳ない思いがつのりました。

 

心を込めてできることからやり直していこう!

私は、初めてママになった気持ちで「もっと心を込めた子育てをしていこう」と決めました。

 

そして、感情的に注意していたのを反省し、どうしたら夏輝に片付けを身に付けさせられるかを考え、努力していきました。まず、きれいに片付けられた机の状態を見せて、何をどこにしまえばいいのかを教えます。そして、その後は散らかる度に、一つひとつ一緒に片付けながら、根気強く、繰り返し教えていきました。

 

主人の応援もあり、夏輝と何度も言い合いになりながらも、「子どもに手をかける」という意味を心から納得できたことで、なんとか続けることができました。

 

すると、家庭の中に優しい空気が流れ、夏輝は目に見えて変わっていきました。

 

今年3月には、我が家に長女が生まれました。子どもが増えた分、夏輝と二人だけの時間をなるべく作るように気をつけています。もっと子どもの心に寄り添いたいと思い、夏輝との交換日記も始めました。

 

3年生になった夏輝は、片付けも上手になり、念願だった生活習慣の改善もずいぶん進んで、しっかりしてきました。

 

 子どもたちの変化を見る度に、これまでいかに何もしてあげていなかったかが身にしみます。そして、「子どもって、ちょっとしたことで、こんなに喜ぶんだな」と思うと、「次は何してあげようかな」と、心から子育てを楽しめるようになりました。

 

今では、親としてしつけのための工夫や努力を惜しんではいけないし、それは親の大事な責任でもあると実感しています。子どもを導くための目的を持って、愛を込めて手をかけることの大切さがよくわかりました。