わが子の障害を

前向きに受け止められた体験

 

アスペルガー症候群と診断された長女(10才)。

魂の真実を知ることで、未来に希望を見出したお母さんの体験です。

 

 

西山 陽子さん(仮名・和歌山県) 優奈さん(仮名・小4)

 



 

 

「親のしつけが悪いのよ」

 

長女の優奈は、赤ちゃんの頃から突飛な行動を取ることが多く、扱いにくい子どもでした。

 

オムツ替えの時は、少しでも目を離すとゴロゴロ転げ回ったり、ハイハイで逃げ出したりと、全くジッとしていませんでした。歩き始めると、今度は着替えの度に、家の中を走り回り、いつも捕まえるのが大変でした。

 

私は、一日中優奈に振り回されていたのです。

 

そのうえ、体を締め付けられるのが大嫌いな優奈は、私がきちんと服を着せても、勝手に服を脱いで薄着になってしまったり、寒い日でも、異常なほど袖を上の方までまくっていたりするのです。その結果、いつもカゼをひいていて、私は近所に住む母から「あなたがちゃんと見てあげなければダメでしょ。いつもカゼをひかせて!」と、言われ続けていました。躾が悪いし、年中病気にさせていると思われていたのです。

 

 

試行錯誤の子育て

 

私は、母からの言葉を受け止め、自分なりに懸命に子育てに取り組みました。

 

でも、どんなに私が必死で頑張っても、優奈が変わることはありませんでした。

 

(私は母親として失格だわ。きっと親としての能力が他のお母さんより低いんだ)

 

そんな思いが頭から離れなくなり、次第に「親としての責任を果たせていない」と自分を責めるようになっていったのです。娘に対しても、きつい言葉を浴びせてしまい、精神的に追い詰められていきました。

 

私は、劣等感でいっぱいでした。

 

優奈を連れて外に出ると、人に迷惑をかけたりしてトラブルが多いので、なるべく人の少ない所に出かけるようにしました。

 

次第に、一日中家にこもっている日が多くなっていったのです。

 

(いったい、この先どうなるんだろう。)

 

毎日がとても長く、辛く感じました。

 

優奈が小学校にあがると、事件が起きました。トイレで使ったペーパーを流さずにため込んでいたのです。

 

私は、その足で初めて娘を病院に連れて行きました。そこで「『アスペルガー症候(※)の症状があります」と診断されたのです。

 

自分でも意外でしたが、病名を聞いて、なんだかホッとしました。

 

これまでのことが全て、親である自分に原因があったわけではないし、これからはそういう傾向のある子どもとして接していくべきだとわかったからです。

 

 

 

アスペルガー症候群:知的障害はみられないが、興味・関心やコミユニケーションについて特異な症状が見られる発達障害のこと。

 

 

 

私の中に、自分や娘を責める思いがなくなり、気持ちが落ち着いてくると、以前に比べて娘のことが本当によく見えるようになりました。

 

恐怖心や不安感を持つとパニックを起こす、人より過敏で繊細な分、少しでもきつく言えばストレートに反応する。

 

私は、ゆったりした気分で優奈に接することを心掛けました。

 

娘と向き合う時間を増やし、一日の終わりには、必ずギュッと抱きしめて「大好きだよ」と声をかけることを日課にしました。

 

 

「この子は天使なんだ!」

 

そんなとき、幸福の科学総裁・大川隆法先生のご法話をビデオで聞かせていただく機会がありました。

 

 

 

総裁先生は、こんなふうにお話されていました。

 

「病気をしていたり、障害があったりしても魂としては健全です。試練として、何十年か苦しみはあるかもしれないし、家族にも迷惑がかかるかもしれませんけど、魂修行として入っているので、それをあまり深く考えないでください」

 

「強い個性を持っている人間が、実は世の中を変えていくんですよ。だから、自閉症児で困っているんじゃなくて、『強い個性を持っているんだ』 と信じてあげてください」

 

「アスペルガーの中には光の天使とおぼしき性格も出てきているんですよね。世の中にはいろんな人がいる。信じて、信仰の力で、魂に力を与えてやってください。変わってきますからね」(東京都・幸福の科学武蔵野支部でのご説法より)

 

 

 

総裁先生のお話を聞きながら、私は涙が止まりませんでした。

 

そして、「この子は天使なんだ」との確信を持つことができたのです。

 

総裁先生のお話には、障害を持った子を取り巻く家族に対しての温かい励ましの思いや、尊い仏の子としてのすべての魂への愛しみが深く感じられました。

 

そして何よりも、私の子育てを力強く後押ししてくださいました。

 

できるところとできないところの落差が激しい優奈。

 

でも、好きなことは長い時間集中して、絵などもきれいに丁寧に仕上げることができます。できるところを伸ばし、できないところはなんとか平均に届くまで訓練を繰り返す。叱られる回数が人より多いので、自尊心をなくさないように気をつけて言葉掛けをする。私は自信を持って娘に接することができるようになりました。

 

今では、優奈の様子がおかしい時、私が手を握ったり、抱きしめてあげたりすることで、事前にパニックをおさえられるようにもなりました。

 

子育て中のママたちに、一日でも早くこうした霊的真実を知っていただきたいと心から思います。