子どもの反抗期が教えてくれた
「親としての愛情」
反抗期にあたる小学三、四年生は、
お母さんにとっても、心悩ます時期です。
今回は、子どもの反抗期から学んだ
お母さんの体験を紹介します。
氷室 涼子さん(仮名・秋田県) あおいさん(仮名・小3)
「なぜ、こんなに反発するの?」
「お母さん、友達のYちゃんが『セールスマンと宗教やっている人とは結婚したくないよね』と言っていたよ」
ある日、娘のあおいから、こう聞かされました。
あおいは、現在小学三年生で、いわゆる反抗期です。特に、宗教に対する反発心が強く、例えば「人間はサルから進化したのだから、仏様が作ったんじゃないわ」とか、自宅で幸福の科学のお祈りをしていると、「大きな声でお祈りしないで! 近所の人に変に思われる」といったぐあいです。
でも、「何か別の理由もあって反発しているのでは……」と思い、幸福の科学の友人のみなさんに相談しました。
あおいの反発の原因は、私自身にあった
そのときのアドバイスは、「子どもの話を良く聞いていますか?」という事です。
私はあおいに対して、長女(他に四才の次女と二才の長男がいます。)ということもあり、「厳しく躾けなければ」という念いが強く、いちいち叱るばかり。それに「あれはだめ」「こうしなさい」と自分の考えを一方的に強制するだけで、確かにあおいの話を聞こうとはしていませんでした。
そうした私の態度に、ある時あおいが「わたしはお母さんのロボットじゃないのよ!」と、泣きながら言ったこともありました。
そんなことを思い出しながら考えてみると、「あおいの反発の原因は、宗教でもお祈りをすることでもなく、私自身に対してなのでは」と思う様になりました。
そこで、自分のあり方を振り返ってみると、私も主人に対して、あおいとおなじようによく反発していたことや、あおいにも、反発したくなるようなきつい言い方をしていたことに気づきました。
つまりあおいは、私の真似をしていたのです。
ときには、黙って見守るような愛情も
それに気がついてからの私は、今までの自分の態度を変えて、あおいの話をよく聞くように努力しました。
それでも、つい喧嘩になってしまうこともありました。
その時は、「お母さん、今日は少し言い過ぎた。ごめんね」と謝って、二人で反省する時間を取りました。すると、今までは、しぶしぶ私の言うことを聞いていたのが、素直に受け入れてくれるようになったのです。
私はいつしか「完璧な子ども」を求めていたました。
でも、親が完璧でないように、子どもも完璧ではありません。子どもを自分の思い通りにしようと縛るのではなく、子どもを信じて、じっと耳を傾けたり、ときには黙って、その成長を見守ったりするような、温かい愛情も必要だったのですね。
この体験を通して、「親も、子どもを育てると同時に、成長させてもらっているんだ」と発見しました。
これからも、試行錯誤を続けていくと思いますが、がんばっていきたいと思います。