“漢字能力検定試験”に
あきらめずに挑戦したら
積極的な子になった!
漢字に苦手意識があった息子さんと漢検に挑戦することにしたお母さんが、息子さんのがんばりを認め、励ましていったことで、息子さんが変わった体験談です。
二宮 美子さん(仮名・滋賀県) かけるくん(仮名・小6)
漢字テスト二十五点
長男のかけるは、もともと成績は悪い方ではありませんでしたが、とにかく漢字が苦手でした。
去年のことです。五年生のはじめ、塾での漢字テストの点数が二十五点、直後の学校での漢字テストも四十点。この時は、さすがに本人も「このままではまずい」と思った様子でした。
私は、怒りたくなる気持ちをグッとおさえ、とにかく親子でどうしたらいいかを話し合いました。
“漢字能力検定”に挑戦
その話の中で、ちょうど一ヶ月後に行われる漢字能力検定七級を受けてみようということになったのです。
私は、苦手な漢字を克服するいいチャンスになると思い、大賛成しました。
ところが、結果は不合格。
それほど試験勉強をしているように見えなかったので「努力していない結果だから仕方ないわね」と私も言いました。でも、本人はとってもくやしかったようです。すぐに自分から「次の試験に、もう一度チャレンジする」と、言い出したのですから……。
勉強することの意味を何度でも語り込む
私も本人が決めたせっかくの挑戦なので、今度こそは”やればできる”という成功体験を積ませてあげたいと思いました。同時に「点数や結果にこだわらずに、何度でも勉強の意味について語り込もう」とも。
「覚えるのってたいくつだもん」と言っていたかけると、もう一度勉強の意味を確認することにしました。
「努力することが大事なんだよ」と、何度も言ってきかせました。
自分で決めた目標を努力でクリア
二度目の挑戦に向けてのかけるの勉強の態度はたいへんな変化でした。
誰に言われなくても毎朝必ず六時に起きて、繰り返し漢字の勉強をしています。毎日一ページでも覚えようとする腰の入ったかけるのがんばりは、お父さんも私もびっくりするほどでした。
私も朝起きると、かけるの部屋をのぞいて「すごいわねー」と声をかけたり、下の子たちと一緒に「お兄ちゃん偉いわね」と応援しました。
試験までの数ヶ月。漢字と並行して、国語の成績も上がっていきました。そして秋の漢字能力検定七級は、みごと合格することができたのです。
自信もついて、積極的に
成績への影響は、国語だけではなく、理科や社会へも広がっていきました。積極的に工夫し、自分独自のノートを作ったりするようにもなりました。また、児童会の役員に率先して立候補して、おとなしい方だったかけるがあらゆる面で行動的に変わってきたのです。
苦手だった漢字も常に八十点以上は取れるようになりました。
現在は、次の六級を目指し、毎日コツコツと勉強しているところです。